2022年12月31日

ロングコートを着て街を歩いた。

H BEAUTY&YOUTH BALMACAAN BELTED COAT
H BEAUTY&YOUTH BALMACAAN BELTED COAT

 








この冬はウールのロングコートを買った。ダウンジャケットで溢れている街の中を颯爽と裾をなびかせ歩いてとても満足した。クラシックな見た目はこれこそ冬の装いであり服が好きなら着るべきものだと思った。

丈が長いから冷たい空気が下から入ってきにくいし、ベルテッドだからお腹に温かい空気が止まって申し分なかった。中に厚いフィッシャーマンニットを着てたから温かさに余裕もあった。0℃前後までならなんとかダウンなしでいけるかもしれない。

この頃はタイパ・コスパという言葉が幅を利かせて、温かく軽く安いダウンジャケットの一択という風潮さえ感じる。そんな時に服好きができることは他にも選択肢があることを示すことなのだと思う。世の中にはこんな素敵な服があるんだよと。だから僕はウールのコートを着るのかもしれない。

街を歩きながらやっぱりこんなに気分が上がる服というものが大好きだし、自分にとって大切なことなんだと再認識した。これを着たいがために出掛たいとも思った。そんな本末転倒な発想にさえなってしまうのは服好きの業なのだろう。


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さて本Blogの今年の更新はこれで終わりです。

いつも読んでいただいている皆様に感謝いたします。ありがとうございました。

良いお年をお迎えください。


2022年11月28日

100冊読んでみて









1年で100冊の本を読むという目標をひと月残して達成した。

毎日本を読むことが当たり前となった今はあまり感慨はない。年初に100冊読んでいると見える世界はどんなだろう?とわくわくしたものだが、毎日読んでいるのだからまあ到達はするよねというのが率直な感想だ。特段すごいことをしたなとは思えなかった。

100冊読んでみてどうだったか?

語彙が少しだけ増えたり、集中力の持続時間が長くなったり、文字を読むスピードが速くなったり、知識も多少はついた。一般的に言われる読書の効果はあったように思う。けれど1年前の自分と比較しても少しの成長にとどまっているし、もちろん年収も変わらない。これらは100冊の読書の効果としては些細なことなのだ思う。こういうことは5年10年と続けていくことで積み重なっていくことだし、大きな成長を望むならそのことに向けて特化して勉強したり訓練することが近道だと思う。だから自分にとっては重要なことではなかった。

ここまでは予想の範囲内ことだったけれど、思ってもみなかった変化が2つあった。

「人は言葉にして話していても思っていることを全て出せるわけではない」ということと、「考える」ことができるようになってきたことだ。

ほとんどの人は話していても全てを言い切れていない。様々な表現が駆使されている文章を読み解こうとしていく中で気付くようになった。頭で考えていることを表現するというのは難しいことで、相手から問いかけられたりして言い足りなかったことが引き出されるものなのだ。会話の重要性に気付いたし何でも躊躇わず言ってしまおうと思うようになった。反応を気にして引っ込めてしまうのはきっと勿体ないことなのだ。

考えることについて。ぼーっと考え事をすることができるようになった。本は頭の中で考えながら読むものなので頭の使い方が似ているのだと思う。以前は時間が空いたらiPhoneを触っていて何かをしていないと落ち着かなかったのだが、ぼーっとできるようになった。これって人間らしいことだなと思う。テクノロジーや仕事に人生を損なわれていないと言える。まあiPhoneもなく仕事もしていなかった学生時代はできていたことなのだけれども。

今回結果的に変化はもたらされたがそれはおまけだと思う。100冊読めたのは読むこと自体がとても面白く楽しいので続いたからだった。もっと数を読んでいけばまた違う世界があるのだろうか?それはわからない。でも何か成長を期待して読んでいくことはもはや違うなと思うようになっている。人生は暇つぶし。楽しみにしていることがいつもあるということが嬉しい。


ブクログ

https://booklog.jp/users/kamisanchin1974


2022年10月31日

名建築で驚きと感動を

「名建築で昼食を」というドラマを見て興味を持った建築、「イケフェス大阪」というイベントが良いタイミングで開催されたおかげでいくつかをまわることができた。
生まれ育ちが大阪なのにも関わらず、「大大阪」という当時の東京を凌ぐ時代があったことを初めて知ったり、古い建築が現役として大切に使われていることなどを間近に見たり、驚きと感動があった。
これからだが、まずはドラマに登場した建築を全て見て回ることからはじめ、いずれは東京や京都にも足を延ばしてみたい。これは新たな趣味を見つけたという感触があるぞ。楽しい。


大阪市中央公会堂




芝川ビル



生駒ビルヂング


2022年9月26日

限界効用逓減の法則

 

今年もiPhoneを買い替えた。毎年Appleの発表をリアルタイムで視聴し、予約開始日には他の予定を入れず開始時間に即予約、発売日から使いはじめるというサイクルを繰り返している。

しかしながら、ここ数年は1年で買い替えることに疑問を感じはじめている。毎年9月の○○日に発表があると報道されると「もう1年かあ」と思うのだ。ふと手元のiPhoneを見ると十分に綺麗な状態を保っていて使い込んだ気がしない。特にこの頃はスマートフォンを使う時間を意図的に減らしているので実際に触る時間も減っている。

iPhoneも14までナンバリングが進み、世代間の進化の幅が小さくなり「限界効用逓減の法則」からは逃れられなくなっている。特にここ数年はカメラばかりが機能向上し面白くない。細かい機能を気にしない一般層だと尚更性能差なんて小さいものに映っているはずだ。「iPhone高い」と言われることが多くなったのも頷ける。

また、最近の買い替えサイクルの平均は3年だそうだ。前まではキャリアの「2年縛り」なんて言われていたのに時代が変わったと思う。バッテリーの劣化が進んで持たなくなるまで使おうということなのだろう。こうして省みるきっかけになった。

それでも新しいiPhoneが家に届くまでワクワクするし、セットアップという作業自体も僕にとっては娯楽のひとつだし、新しい機能を試していくのは本当に楽しい。進化の幅が小さいと書いたが実際に機能としては1年でこの進化の幅はすごいと思う。Appleの開発チームは、1年ごとに何でもいいから機能を付加することを目的としているのでなく、継続的に機能向上に取り組んでいることが伺える。けれども「法則」は発動されてしまっていて消費者の感じる「効用」は小さくなっているのが難しいところだ。

それで今後どうするかって?もう買っちゃったのだからしょうがないし、来年は悩みながらもまたぽちっとしてしまうのだろうなと思う。


2022年8月18日

夏休み6日目 - 最終日の夜の過ごし方


 







6日目

夏休み最終日。いつものことながら、あっという間に終わってしまうことに驚きを禁じ得ない「秒で終わる」。
今日は旅の疲れを取るのと明日からの仕事のため、家からは出ずにゆっくり過ごす。我ながら真面目だなあと思う。旅で着た服や下着を洗濯し干して乾いたら取り込む。その間に『海辺のカフカ』の続きを読む。
夕方の明るいうちから風呂に入ってしまう。入りさえすれば「後は寝るだけ」になって残りは自由な時間だ。ウィスキーを飲みながら今日配信された『ベター・コール・ソウル』の最終話を観る。夏休み最終日の過ごし方としては悪くない。(ドラマは最高の最終回だった)

夏休み3-5日目 - サファリ、プールサイド、チノパン














3日目

2泊3日のバケーション、南紀白浜マリオットホテルへ。
事前にチェックインを遅めに設定しており、まずはアドベンチャーワールドに寄る。ここには割とよく訪れていて、パンダの浜家の面々を中心に見ているのだが、今回は何故かサファリに行きたくて仕方がなくライオンやサイを見たいと思った。パークに入るなり「サファリワールド」へ向い「ケニア号」に乗って肉食動物や草食動物を堪能する。よくよく考えればこのコロナ禍は動物園に行けてなかったな。動物たちののんびりとした姿を見ていると心が和む。
夕方にホテルにチェックインし、温泉でさっぱりしてから、ラウンジで軽食とアルコールを少し楽しみ、疲れて早めに就寝。

4日目

この旅でやりたかったことが「プールサイドで肌を焼きながら、ピニャコラーダを飲む」だ。まさにサマーバケーションという感じに憧れていた。
残念ながらピニャコラーダは置いておらず別のカクテルで代用したり、親子連れが多く少々騒がしかった(AirPods Proのノイズキャンセリングが活躍)が、ゆっくりと読書をしたり音楽を聴いてのんびりと過ごすことができ、まずまずだったのではないだろうか。こういう何も考えずにぼーっと過ごせることは幸せなことだとつくづく思った。
飲んだのはカクテルx3、ビールx1。普段ダラダラと飲み続けることはしないので贅沢をしたと思う。暑くなってきたら飲むという感じだった。もっと暑くなったらプールに入って身体を冷やした。枕代わりにしたパイルパーカの肌触りを感じながら、ちょっとウトウトしたりするのも気持ちが良かった。
夜はチノパンを穿いてレストラン。真夏だからチェックイン・アウト時は短パンでも構わないのだけど、ホテルの中では身なりをきちんとしていたい。いつものジーンズだと(労働着由来なので)短パンと格が変わらず、(軍服由来の)チノパンだと格式張らずにちょうど良いと思っている。ドレスコードの特にないホテルだったけれど、大人としてこういう所はこだわりたい。

5日目

前日に十分にバケーションを満喫でき、心残りなくホテルを後にした。特急くろしおでは、旅だからと浮かれて買った文庫版『海辺のカフカ』を読みながら過ごした。

2022年8月17日

夏休み1、2日目 - 墓参り、鰻、Tシャツに短パン

魚伊の鰻重(上)
魚伊の鰻重(上)












1日目

待ち遠しかった夏休みがやっときた。
まずは墓参りから。ここ数年、盆と彼岸には行くようにしている。昨年父が亡くなり両親共に墓に入りさらに大切な行事となった。慌ただしい日常生活の中で忘れがちになるが、彼らの事を考える日を必ず取るのだ。

その後は鰻を食べに梅田阪神の大食堂へ。土用丑の日から1週間過ぎているので、そんなに客はいないかなと踏んでいたのだが、当たり前のように店は混んでいた。しかしこの頃は便利になって順番待ちをWebで確認できるようになっており、百貨店内をぷらぷらしながら待てた。
頼んだのは鰻重(上)。ディスプレイより鰻が少ない気がしたが、値上げ等もあったらしいので仕方がないのかもしれない。このところ食べ物がディスプレイより少なかったらむっとする癖がついてしまった。実際に店に文句を言わないよう気を付けたい。子どもの時にそんな大人がみっともなくて嫌だったから。味は文句なしの美味しさだった。次は特上にしよう。

2日目

この日も用事があり出掛ける。Tシャツに短パンという格好を市民プール以外でして行くのはこの夏で初めてだった。当たり前だけど涼しくて楽。一時期はこんな格好は大人じゃないと避けていたが、日焼けした肌にTシャツが似合うので着ないのは勿体ないと思い直した。プールに行く時と違って、足下をサンダルじゃなくスニーカーにするのが大人としてのこだわり。

2022年7月26日

テニスシューズとプラスチックの時計

BEAUTY&YOUTH別注 Reebok CLUB-C
BEAUTY&YOUTH別注 Reebok CLUB-C

カシオ コレクション F-91W-1JH、A158WA-1JH
カシオ コレクション F-91W-1JH、A158WA-1JH





























"僕はいつも古いテニスシューズをはき、プラスチックの時計をはめている。"

今読んでいる小説にこんな一文を見つけた。ちょうどこの2つを気に入って使っているところだったから妙に嬉しかった。

天邪鬼な僕は、流行りきってしまうと途端にそれを身に付けていることが嫌になってしまう。今だとニューバランスとApple Watchがそれにあたる。ファッションは差別化できてなんぼだと思っているので埋もれてはおしまいなのだ。

最近凝っている「学生時代のままの格好でいる、いなたいおじさん」ルックにぴったりだと思って選んだ。どちらも何てことのない普通の物なのに被ることがなくて良いし、なんと言ってもかわいい。かつてのおじさん的な物ってなんてかわいいのだろうと思う。

2022年6月25日

読書状況報告

 

今年100冊と決めた読書は順調に続けられていて70冊を読んだ。あと半年で30冊、月に平均5冊で済むのでおそらく達成は確実だろう。来年以降も毎年100冊を目標としたまま、緩く読んでいけたらと思う。コンスタントに無理なく読み続けた結果、毎年100冊読んでいたというのが理想だ。

本の読み方は併読が自分には合っているようで、スツールに3冊ぐらいをぽんと置いて気分に合わせて適当に読んでいる。手に取る度に1章単位で読んでしまうと複数の本を読んでいても内容が混ざってしまったりを忘れたりがしにくいと思う。また、読んでいるうちにぐっと集中できるタイミングがくるので、一気に集中し読み終えることがある。

ノルマに余裕が出てきたことで読書以外のことにも気が向きはじめ、積んでいた海外ドラマやアニメが消化できていていて気分がいい。それでもこれらに関しては今後あまり深掘りしないでおこうかなと思っている。時間を喰いすぎるし、映像作品はやはり映画が王道だと思うのだ。毎日を読書、ときどき映画でぐらいでいい。ある程度作品数をこなしつつ、同時に内容も吟味していくにはこのバランスがいいかなと。

読書に話を戻すと、ここ数日で長編を続けて2冊読むことができた。長編は月に1冊読めたら上出来と考えていたので、これには自分でも驚いた。半年間毎日読み続けたことで集中力がついたのだ。1つの成果と言える。考えてみればもう文字を読むことに頑張る必要がなくなっていた。読むことが自然なのだ。

これでTwitterのプロフィールに偽りなしだ。

2022年5月8日

GW6日目 - 完治









ホテル滞在3日目最終日。チェックアウトに合わせて前日より1時間早く起き、また鴨川を走る。

鴨、鷺、鳶(!)がいるのに皆は気にする様子もなく、自然と町がくっきりと分かれていない京都の良さを感じた。昨日と同じように上流に向かって、鴨川デルタで左の賀茂川を(前日は右の高野川)上り、5kmで折り返す。

これで2日連続で10km以上を続けて走ることになった。思ってみれば脚の痛みはしばらくなくなっており、完治していたことに気付く。やっと長いトンネルを抜けたのだ。

走りながら喜びが込み上げてくる。鴨川は僕にとって思い出深い川となった。

GW5日目夜 - フレンチレストラン


 







ホテル滞在2日目の夜、フレンチレストランへ。これもホテル趣味のネクストステップの1つだ。

フランス料理は「ザ・緊張する場所」ランキングの上位に入るだろう。原因はドレスコードとテーブルマナーだ。この2つは日本で日常生活を送るには必要のないことだから、自然に身に付けることが難しい。避けられるならなるべく避けたいという人も多いが、僕は人生修行のために喜んで飛び込んでいく。

ドレスコード。もともとどこへ行っても自信が持てるようにと服を着はじめた僕には、むしろドレスアップをする喜びを味わえる格好の場所だ。昨今はどこもカジュアル化が進んで、ホテルやレストランでも普段着で入ってしまうことがなし崩し的に許されてきた。そんな中にびしっと決めるのもまた違和感があるので、場にも馴染みつつドレス感を高めるのがファッションヲタクの腕の見せ所である。ブレザー、タッターソールのシャツにニットタイ、チノパン、Uチップにも見えるデッキシューズで臨んだ。特にネクタイをしていることが振る舞いに自信を持たせてくれたように思う。

テーブルマナー。「ナイフとフォークは端から使う」ということだけ知っていればなんてことはない。出てくる皿の分だけこれらが置かれているだけのことなのだ。足りなくなることも余ることもない。使い方は普段からファミレスで箸に逃げずに使っていたら身に付いていた。

食事でのもう1つのハードルはワイン選びだ。これはおすすめをソムリエに聞くだけで良かった。自分で料理に合ったワインを選べる人なんてなかなかいないものだと思う。2杯目も同じものにした。無難だし1杯でそのワインを味わいきれもしないから。

こんなことを場面ごとに考えながらも、実際は食事に喜び、ワインを味わい、妻と笑い合った。そこにはフレンチだからと気負うことなく楽しめている僕がいた。

この頃はだいたいそうなのだが、半世紀近く生きてきたのだから、冷静でいれば堅実な選択ができるものだ。良いタイミングでこの場所に居れたのだなと思った。

GW5日目朝 - 鴨川ランニング

 

ホテル滞在2日目の朝、念願の鴨川を走ってきた。それは最高のランニング体験で、走りながら贅沢な時間を過ごせている喜びが湧き上がっていた。快晴の下、爽やかな5月の朝に、穏やかな鴨川の川音を聞きながら、きらきらと光る川面を眺めながら、今この場所で走れているということは極めて幸せなことなのだと思った。

それは走っていることだけでなく、自分を取り巻く様々なことに対して満足できる状況にあるということだ。家庭、仕事、健康、金銭、いろいろありながらも上手くやっていけているからこそなのだ。走りながらそう思ったわけではないが、走っている時に感じたことはこういうことを含めてなのだろうと後から思える。

来年もまたこの時期にここに来ると決めた。

GW4日目 - ホテル、バー









大型連休の後半はホテルオークラ京都へ。ホテルステイもコロナ禍では思うようにいかず、一昨年8月以来となってしまった。今回はその鬱憤を晴らすように2泊にしてみた。ホテルについて書かれた本を読むと、連泊した方がより深くホテルを楽しめると考えたからだ。

もともとシティホテルに行きはじめたのは、大人の振る舞いを身に付けるためだった。回数をこなしていくうちに、ホテルだけでなくどこに行くにしても緊張することがなくなり、自信を持つことができた。仕事にも役に立ったし良い趣味を見つけた。みなさんにもおすすめしたい。

昔から苦手なものには飛び込んで克服し、遂には得意にしてきた。個人的には「苦手≒興味」で、苦手と思っている裏には興味が潜んでいると思っている。苦手が得意に変わっていく過程には独特の快感がある。これからもダイブしていきたい。

ホテル趣味としては次の段階に進むことにした。まずはその1つ、ホテルバーに行くことに挑戦した。ホテルの中でバーはフレンチレストランと並んで敷居が高いことだと思っていて、なかなか行くことができなかったが、泊まるだけで何ともなくなってきた今はもう大丈夫なはず。

1杯目はハイネケンにした。気の利いたカクテルも悪くないが、気軽にビールこそが良いと思ったからだ。最近読んでいる小説にはバーでビールを頼む場面が多く、あえての選択に憧れていた。バーで飲むビールもなかなかおつなものでうまかった。これから1杯目は必ずこうしようと決めた。

2杯目はモスコミュール。人生で初めて飲んだカクテルでずっと好きだ。すっかり大人になった僕には少し甘いと感じるようになっていた。ウィスキーをロックで頼んだりもしたいが、それは家で練習してからにしよう。

緊張なんて最初だけで、静かに飲めるしホテルのバーは良い場所だった。2杯飲んで1時間ぐらいの滞在、バーなんてこれぐらい軽く飲んでさっと出る方がかっこいいはず。これからはホテルでは必ずバーに入ろうと思った。やっぱり苦手と興味は表裏一体だった。そして新たな趣味を見つけたかもしれない。

2022年5月3日

GW3日目 - サステナブル、トンカツ

朝に走る。いつものランニングコースの向かいの通りに小学生たちが歩いている。そうか暦どおりだから学校はあるのか。揃いの黄色い帽子が可愛い。

可愛いで思い出したが今朝は川沿いを走っているときに鴨たちを見なかった。いつも彼らを見るのが楽しみだったのに残念だ。いつもより遅い時間だったからなのか?それとももういなくなる季節ということなのか?7km走って終了。

家に帰って出掛ける準備をしている時にランニングシューズが届いた。「ADIZERO X ALLBIRDS 2.94 KG CO2E」というモデルで、素材から製造までのカーボンフットプリントを最小化しているそうだ。これでウェアのHERENESSと合わせて、走る時はサステナブルな製品を身に付けられるようになった。自然を感じることができるランニングにおいてサステナブルでないことが自分で許せなかったから満足している。

サステナブル。各所で気楽に使われている言葉だけれど個人としてはほとんどできることがない。いや、できることはあるが効果が非常に小さく、企業や国という大きな規模でないと効果がないと調べてみてわかった。個人レベルでは自己満足でしかないのだ。それでもサステナブルという思考を常に意識するためにこういったものを購入している。

バスに乗って出掛ける。不要になった本をブックオフに買い取ってもらう。13冊売って交通費と昼ごはん代にはなった。本は廃刊になったりして後から読みたくなっても二度と手に入らないことがあるから、絶対に捨てないで売るか寄付するようにしている。最近のものは電子化されているからその心配もなくなってきていて嬉しい。

ブックオフでは単行本が110円から売っていた。しかしこのコーナーには誰も寄り付かない。みんな文庫本が好きなんだな。単行本は丈夫で長持ちするから僕は好きだ。文庫本の手軽さも好きだけども。中古で文庫本を買って不要になったら皆はどうするのだろう?おそらく捨ててしまうのだろうな。文庫本はペーパーバックのように元々読み捨てるというイメージがある。けれど1度人が読んだ本をまた別の人が読むという中古本も悪くないなと思った。僕は新品を買って著者に還元するけどリサイクルも良いことだ。

昼ごはんはトンカツとビール。昼間からビールを飲めるのは本当に幸せなことだ。トンカツはいつもヒレとロースで迷うのだが今回はロースにした。どっちも好きだから本当に困る。ましてやカツ丼という選択肢まであるので毎回悩ましい。

2022年5月1日

GW2日目午前 - のんびり

起きたら気怠い。原因はわかっていて、夜遅くにアルコールを摂ったからだ。いつもなら朝に走ってしまえば頭は冴えるのだが今朝は雨で走らず。

タスクリストを確認する。昨日は書き出した13個のうち5個をこなすことができた。3日の猶予の中で順調なスタートだったと言えるけど、今朝はまだ1つしかcloseできておらず、のんびりと本を読んでいた。

以前だとのんびりと言えばiPhoneでダラダラとSNSをチェックすることだった。本を年間100冊読むと決めてからSNSはTwitterだけにした。InstagramとYouTubeは危険だ。際限なく見れてしまう、そして何も残らない。Twitterはフォロー数を100までとし、タイムラインを長くしないこと、おすすめ欄を見ないことにした。こうしてiPhoneを触る時間を激減させることに成功した。なんとなくiPhoneを手にしてしまうのは今も変わらないけど、すぐに使い終えるので本を読もうという気になる。

読書は何かを残すのか?と言うと読む本にもよるし議論の余地もあるだろう。けれど少なくとも僕にとっては無作為に時間を過ごしたと後悔はしなくなった。少なくとも100冊読むことに対しては進んでいるわけだからだ。

さて、午後からはタスクを捌いていって帳尻を合わせねば。

2022年4月30日

GW1日目 - ぼんやり














世間は大型連休の2日め、暦どおりの企業が多いのだろうか?学校はそうだろうな。僕は今日からという変則的な考え方をする企業に勤めている。5/2(月)を休みにしたいからということらしいけど、5/6(金)は営業するという、気が利いているのかいないのかよくわからない。こういうのは素直に暦どおりにするか、気を利かせたいなら10連休にすべきなのだ。中途半端はいけない。
そんなわけで僕の休暇も無事に(無事にと書きたくなるほど多忙だった!)スタートした。
まずは洗濯から。休みが明けたらクールビズだからね。先に頑張って後で楽したいタイプなのだ。予定を前半には入れず後半だけにして、半分をいつもの週末のように過ごし、半分を大型連休らしくホテルでのんびりする。
洗濯機が回っている間にコーヒーを飲みつつ、リーガルパッドにタスクを書き出す。手帳を見ながらやるべき事を洗い出していく。この方法は最近仕事で上手くいっているやり方だ。
洗濯が終わってベランダに洗濯物を干す。天気いいね。今朝はあえて走ることもしなかった。多忙な中サボらず走ることもこなせていたし、まずは何もかもを癒すのが先だ。それにしてもこの時季にしては肌寒い朝だ。あまり記憶にない。
さっきまではビーチ・ボーイズを聴いていた。寒いけど爽やかな朝にふさわしい気がして。今はボブ・ディラン。声がなんとなく切なくて忙殺された僕の心にはちょうどいい。
タスクも書き出せた。あとはこれらを合間に本を読んだりして休みながらたらたらとこなしていくだけだ。
頭はぼんやりとしている。昨日は遅くまでみっちりだったので疲れているのだろう。何らかの充実した気持ちや誇りは満たされているが、仕事は麻薬のようなものだ。謎の満足感に陥るおじさん達は多い。若い子はもっと「公私」を分けているのかな?僕はどちらでもいたくない、両方で後悔しないように頑張るだけ。
今日からは「私」のターン。のんびりしながら好きなことをしよう。こんなに自由な時間があるというのは嬉しいものだ。ステレオ化したHomePod miniから聴こえる曲は「ミスター・タンブリンマン」。

2022年3月26日

読書の効用














今年(2022年)は本を100冊読んでみようと決めて毎日欠かさず読んでいる。1つのことを継続すると何か目に見えて変化が現れるのだろうか?と試したくなったのだ。すでに現在の時点(3/26)で36冊となかなか良いペースで読めている。ちなみにここ3年の読了数はというと、

  • 2019年 - 18冊
  • 2020年 - 19冊
  • 2021年 - 32冊

本を積極的に読もうと思い始めた2021年こそ大きく増加が見られるが、月に1-2冊というペースである。何かの調査によると日本人の平均は月に0-1冊らしいのでそれよりはマシという程度だった。それが今年は月10冊は読んでいて読書が好きだと言えるぐらいにはなった。でも世の中には1000冊なんていう化物もいて(そういう人は速読の技術を習得していたり、オーディオブックを活用しているようだ。)、自分はまだまだ可愛いレベルらしい。まあそれでも普通の人は「月に10冊読んでいます。」なんて聞くとちょっと引くと思う。もう今どき本なんて読まれないのだ。動画配信、ゲーム、マンガ、アニメと面白いコンテンツは山ほどある。 みんなSNSにも忙しいしね。

じゃあ、本をたくさん読む人はなぜ読むのか?1000冊レベルの人たちは知識を広げ深めるために読んでいるという。仕事や生活に役立てるため、自分を成長させるためのようだ。「知識をインストールする」という表現を何かで読んだ記憶があるが、次から次へと読んでいくということがまさにそうなのだろう。自分の場合も(100冊は少ないかもしれないが)目的は同じだった。

しかし実際には知識のためだけに100冊というのは難しく、楽しむために小説や、気楽なエッセイなども読みたくなる。冊数を気にするあまり読みやすい本を選んでしまうのだ。でもそれでいいと思っている。そうじゃないと続かないし飽きる。普通の自分にはこうしてバランスを取ることが大事だと思った。無理に100冊読もうと思わず止めてもいいのでは?とも思うが、せっかく始めたこともあるし続けたいし。

こうして当初の目的からややズレて続けている読書だが、脱線することによって思わぬ効用があることに気付いた。それは心に小さな変化が起きるということだ。心に小波(さざなみ)が立つ、または小さな波紋が起きると言えばいいのだろうか。起承転結の幅が小さい文学を読むことで、小波のような小さな心の変化が起き、やがて収まる。短編や詩を読むことによって、心に小さな波紋が広がり、やがて落ち着く。この小さな心の動きによって、内容がじわりと頭の中に浸透していくような感覚がある。これが心の平穏を保つのにとても良いのだ。朝の出勤前や寝る前に本を手に取ることで心を落ち着かせることができる。「さあ会社行くか」「よし寝るか」と自然に思えるのが案外に大きい。忙しかったり嫌なことがあっても大丈夫だと思える。ランニングの気持ち良さを知った時のような感動があった。

100冊という目標で始めたことが、思わぬ体験をすることになった。もうこれからはずっと続けられるだろう。読書は僕の中で、もはや切り離せない大切なことになった。

2022年2月27日

いつも同じ格好。


 







ができたらいいなと思う。その傾向がコロナ禍を機に強まってきた。

出掛けることが減ると必要な服の枚数が減り買う回数も減る。せいぜいコンビニやスーパーのワンマイルなのでスウェットのセットアップがちょうどいい。でもずっとスウェットは無理だ。

緊急事態宣言が出ておらず、まんぼうなら出掛けられる。そんな時はお気に入りの服を着て行きたい。ファッション誌はスウェットでいいんだと言っているが、それは平日がテレワークの人たちの世界の話で、ウィークデイが出勤の僕には関係のないことだと思っている。

スウェットは気に入った物を2つも持っている。そのうち1つはオリーブグリーンが綺麗なそれこそ街にも着ていけるであろう逸品だ(もう一方は杢グレーで着心地がいいこちらも大好きだ)。けれど週のうち5日をドレススタイルでかっちりとしていると、都会にスウェットというのは気が引ける。落差があまりにも大きいのだ。公共交通機関や店舗でずっと人目に晒されるのにそんな格好で耐えられるとは思えない。自信を持って着れることこそファッションの醍醐味なのだし。

ましてや言うほどスウェットで街中に出ている人を見ることがない。見かけてもやんちゃな若い子ぐらいだ。いい歳した自分が着ていたらファッションに興味がない人がほとんどの中では痛々しい。まともなサービスも受けられると思えない。

ファッション誌だって週末はおしゃれをしようと言っている。そうじゃないと服はスウェットしか売れなくなってしまうし(そう、スーツは見放された)、スウェットしか載っていないファッション誌なんて見たくない。


ここでようやくタイトルに触れられる。コロナ禍で週末はスウェットで過ごすことがほとんどになった。シーズン毎に服を楽しみたいと言っても着る機会が圧倒的に少ない。さらに昨今ではサステナブルという人類が避けられない問題も露わになってきた。服を頻繁に買い替えることへの抵抗が出てきたのだ。

僕たち中間層は長い間、アパレル業界にトレンドを喚起させられてそれに乗ってきた。お仕着せのように見えても僕らはそれを喜んで受け入れて乗ってきたんだ。長い間続けてきたこの流れはなかなか急には変えられない。毎シーズン着る服を替えるのが服好きの楽しみなのだ。普通の人だってトレンドはなんとなく気にしている。

そこで思いついたのが1シーズン1コーデというやり方だ。アウター、トップス、ボトムスを1着だけ買う。そして3か月それをずっと着るのだ。

これがやってみたら案外楽しかった。当然飽きがくるのは早かった。たまに街に出掛けるといつも同じ格好だから当たり前だ。けれど1着ずつ厳選して良い物を妥協せずに選んでいるから、飽きたあとに愛着がやってきたのだ。これは大きな発見だった。長く着れそうな1着を見つけられるかもしれないという希望が見えてきたのだ。

服好きの究極の目標はトレンドに左右されない自分のスタイルを確立させることだ。この理想への道が少し見えたかもしれない。冒頭の写真のCIOTAのデニムがとても気に入りこの先ずっと穿いていたいと思えた。こうした出会いは今までシーズン毎に服を買ってきた経験が活きたのだと思う。厳選できる眼が養われていた。

旅行も同じ格好で通した。1泊2日しかも冬ということで汗や汚れを気にせず済んだ面もあったけど、飽きながらも心地良いというこれまでになかった感覚を楽しめた。

同じ格好は飽きるが良い物を選べば心地良いし落ち着く。このことを発見できてこの冬はファッションがいつも以上に楽しかった。春も同じやり方でいこうと服を揃えた。ボトムスは色違いのCIOTAにした。


服を買いすぎることにはもう抵抗がある。だから1コーデだけ。そして厳選した物選びをして自分のスタイルを確立させていき、トレンドは適度に取り入れ楽しむ。これがこのコロナ禍でファッションのあり方を考えさせられた僕の今のところの結論だ。

2022年1月30日

雨やどりの宿 雨情草庵

















コロナ感染拡大の波の間を縫うように温泉宿に宿泊してきました。
今回はTwitterのモーメントにまとめたものを掲載します。

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