2022年11月28日

100冊読んでみて









1年で100冊の本を読むという目標をひと月残して達成した。

毎日本を読むことが当たり前となった今はあまり感慨はない。年初に100冊読んでいると見える世界はどんなだろう?とわくわくしたものだが、毎日読んでいるのだからまあ到達はするよねというのが率直な感想だ。特段すごいことをしたなとは思えなかった。

100冊読んでみてどうだったか?

語彙が少しだけ増えたり、集中力の持続時間が長くなったり、文字を読むスピードが速くなったり、知識も多少はついた。一般的に言われる読書の効果はあったように思う。けれど1年前の自分と比較しても少しの成長にとどまっているし、もちろん年収も変わらない。これらは100冊の読書の効果としては些細なことなのだ思う。こういうことは5年10年と続けていくことで積み重なっていくことだし、大きな成長を望むならそのことに向けて特化して勉強したり訓練することが近道だと思う。だから自分にとっては重要なことではなかった。

ここまでは予想の範囲内ことだったけれど、思ってもみなかった変化が2つあった。

「人は言葉にして話していても思っていることを全て出せるわけではない」ということと、「考える」ことができるようになってきたことだ。

ほとんどの人は話していても全てを言い切れていない。様々な表現が駆使されている文章を読み解こうとしていく中で気付くようになった。頭で考えていることを表現するというのは難しいことで、相手から問いかけられたりして言い足りなかったことが引き出されるものなのだ。会話の重要性に気付いたし何でも躊躇わず言ってしまおうと思うようになった。反応を気にして引っ込めてしまうのはきっと勿体ないことなのだ。

考えることについて。ぼーっと考え事をすることができるようになった。本は頭の中で考えながら読むものなので頭の使い方が似ているのだと思う。以前は時間が空いたらiPhoneを触っていて何かをしていないと落ち着かなかったのだが、ぼーっとできるようになった。これって人間らしいことだなと思う。テクノロジーや仕事に人生を損なわれていないと言える。まあiPhoneもなく仕事もしていなかった学生時代はできていたことなのだけれども。

今回結果的に変化はもたらされたがそれはおまけだと思う。100冊読めたのは読むこと自体がとても面白く楽しいので続いたからだった。もっと数を読んでいけばまた違う世界があるのだろうか?それはわからない。でも何か成長を期待して読んでいくことはもはや違うなと思うようになっている。人生は暇つぶし。楽しみにしていることがいつもあるということが嬉しい。


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